テーマ名 カメラ映像のリアルタイム処理で得られる身体各部の揺らぎ成分を利用した個人認証および内的状態推定の研究

企業名 株式会社ヒューマンサポートテクノロジー
連携先 茨城大学工学部

事業の目的

身体各部の変位の時系列には個人認証に利用可能な情報が含まれていると言われている(例:歩容や頭部揺らぎによる個人認証)。本計画では変位の揺らぎ成分に注目し、その特徴量空間でのパターン分析によって個人認証を実現するとともに、さらには、内的状態(覚醒水準、集中度、など)を推定するためのアルゴリズムを開発する。

事業の成果等

撮影装置を製作し、内的状態推定アルゴリズムを検討した。撮影装置は、カメラ、マイコン、モニター等から構成される。カメラの前で出勤または退勤ボタンを押し、決められた言葉を発話すると、目、鼻などの顔の部位を解析し、その位置データ(揺らぎデータ)を収集する。
大学では、「位置データから定義される特徴量」と「内的状態」の関係を分析した。特徴量は、2つの目と鼻の位置から定義した顔の重心 (x, y) と回転角(傾き)θの時系列を元に定義した。具体的には、xとyそれぞれの標準偏差、xとyの相関係数、重心位置の軌跡長、θの標準偏差、xおよびyのパワースペクトル強度などである。これら特徴量とユーザーの内的状態の主観報告の関係を調べたところ、目立った関係が見てとれる組み合わせが多数見つかった。右のグラフはその一例である。質問「今、元気ですか?」に対する9段階の答えを(1:まったく元気がない〜9:とても元気)を横軸に、xとyの相関係数を縦軸に取った。今後、多変量解析の手法を導入することによって、精度の高いアルゴリズムの開発に結びつく可能性が高いと考えられる。

産学連携の取組

茨城大学にてアルゴリズムの検討、実験を行った。
ヒューマンサポートテクノロジーは、撮影装置と顔部位認識とデータ収集ソフトウェアを開発した。

連絡先

株式会社ヒューマンサポートテクノロジー
小野 浩二

那珂郡東海村村松北2-1-8 トーカイプラザD号室



茨城大学工学部
矢内 浩文

日立市中成沢4-12-1




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